かき集めたロドガブ・アルバム - "Rodrigo Y Gabriela"の音楽CD (2013-02-03)
2013年1月オーチャードホール、観客が皆トランス状態になった白熱のライブでした。ステージにはアコギを抱えた二人だけ。こんな体験は生まれて初めてです。もう Rodrigo y Gabriela なしには生きていけない!
前年10月頃にお二人の存在を知り、以来彼らのアルバムをかき集めてきました。彼らのリーダ作はこれがすべてだと思っているのですが、もし "他にもあるよ!" という情報がございましたら是非教えてください!最近は日本の Amazon でもマーケットプレイスで海外のCDショップが直接出品していて、実際私が探し当てたアルバムのいくつかはそこから入手しました。
では、手元にあるロドガブCD、7枚すべてを紹介します。
- スタジオ収録アルバム
- ライブ収録アルバム
- Live Manchester & Dublin (2003, 2004)
- Live in Japan (2008)
- Live in France (2011)
あとは "パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 オリジナル・サウンドトラック" にも2曲参加しています。
スタジオ収録アルバム
Re-Foc
2002年に録音されたらしい最も古いアルバム。ギター・デュオではなくヴァイオリン、ベース、パーカッションも加えての、どちらかというとイージー・リスニング的な楽曲でまとまっています。とはいえお二人の独特な演奏スタイルは既に健在で、5/4拍子の Take Five からのメタリカ One "ズドドドド!ズドドドド!" への展開は、くぅ~!さすが!と唸ります。
自主制作版のような録音の安っぽさはありますが、楽曲の高い完成度と相変わらずのスーパーギタープレイは聴きごたえ十分です。
激情ギターラ!
2008年、初の国内版ディスク。オリジナルタイトルは "Rodrigo y Gabriela" です。私にとっても初ロドガブ体験でした。AKANE LIV さんがブログで紹介していたのがきっかけでした。
スパニッシュを連想させられるナンバーが中心で、初めて聴いたときはきっとフラメンコ・ギターの応用なんだろうと思い込んでいました。他のアルバムも聴いてわかったのは、あらゆるジャンルを包括しているというか、むしろ無ジャンルなんですね、彼らは。
オープニングナンバー TAMACUN は、もはやライブでは欠かすことのできない彼らの代表曲です。先月のライブでも最後の最後、アンコールのラストで演奏され、もうアドレナリン分泌しまくりでした!!
格闘弦(初回生産限定盤)(DVD付)
2010年、国内版としてのセカンドアルバムで、最もロック色の強いアルバムです。オリジナルタイトルは "11:11 (イレブン・イレブン)" なのですが、なぜか日本では "格闘弦 (かくとうげん)" (笑)。かねて敬愛していた11組のアーティストたちへのオマージュ
がコンセプトで、CDブックレットにはサンタナやジミヘンなど11曲それぞれに対してアーティストの名前も併記されています。
特典DVDに収録されている、Buster Voodoo の奏法解説は必見です。ガブリエーラちゃんの右手もご本人が丁寧に解説してくれて、『ボディを叩く → 人差指UP → 中/薬指DOWN → 親指UP』で "ドツツツ、ドツツツ" の刻み、『中/薬指DOWN → 親指UP』の繰り返しで16ビートのカッティング、『中/薬指DOWN → 親指DOWN → 親指UP』の2往復で泣く子も黙る "ジャラララララ!!" の6連符と、どうやら3つの組み合わせで演奏しているようです。何時間も練習しないと速く弾けるようにならないわ
って何時間どころじゃねえだろ~! どうやっているのかわかったせいで "俺も頑張ればできるかも!?" と今テレキャスターをバチバチ叩いています(笑)。
エリア52(初回生産限定盤)(DVD付)
2012年、タイトル "エリア52" はアメリカ空軍機密基地「エリア51」の隣
の意味。未体験キューバ音楽との融合というコンセプトで、前2作品、"激情ギターラ!" と "格闘弦" をキューバ音楽へアレンジしたアルバムです。おなじみのロドガブ・ナンバーが、ピアノとホーンセクション、パーカッションをバックに、ご機嫌なラテンナンバーに生まれ変わっています。
特典DVDは、アルバムのメイキング映像がメインで、ライブアルバム "Live in France" から2曲分の映像もありますが、ライブ映像ではなくツアーダイジェスト映像です。
ライブ収録アルバム
Live Manchester & Dublin (2003年, 2004年録音)
日本ではプロモーションなしの輸入盤ディスクなのに15,000枚売れたなど、このアルバムによって Rodrigo y Gabriela の名が世界で知られるようになったそうです。2004年2月マンチェスターでのギター・デュオ、2003年12月アイルランド = ダブリンでのヴァイオリンも加えてのトリオ、それぞれ4曲づつ収録されたライブ録音です。
内容は、今となっては後述のライブアルバムの強烈さがあるので、可もなく不可もなくとなってしまうのですが、初めてこれを聴いたら度肝を抜かれるだろうと思います。アルバム "Re-Foc" の発表後のライブツアーなのですが、パーカッションやベースが抜けても曲の印象はそのまま、いやむしろ疾走感が聴く人を駆り立てる演奏で、ロドガブさすが!と称賛したくなります。
隠れた特徴は、ワウなどのエフェクタを一切使っていないことです。エフェクタは、ギターの音色を変化させるがあくまで装飾のため、と知ってはいたものの、お二人の演奏はこの言葉に説得力を与えます。
Live in Japan (W/Dvd) (2008年録音)
ニホンニぃ クルのワァ、、ハディめデデス
とガブリエーラちゃんの可愛いMCも聴ける初来日公演。可愛いMCの後にメタリカの ORION って(笑) ギャップも面白い。
当時は二人とも椅子に座っての演奏が基本で、次のライブアルバム "Live in France" よりは落ち着いた演奏に聴こえます。それでもロドリーゴの、ARE YOU, FxxKIN', READY!!
で始まる TAMACUN のころには、CDで聴いている自分でさえ、お二人のペースに呑み込まれてしまいます。
DVDには、5曲(SATORI / IXTAPA / VIKINGMAN / TAMACUN / DIABLO ROJO)だけライブ映像が収録されています。演出上照明が暗いですがそれでも驚異的スーパーテクニック、観客の熱狂ぶりがわかる唯一のDVDです。部屋で観てるだけでこんな興奮するんだから、その場にいたらほんとすごいことになるんだろうと想像しながら、毎晩のように観ました。いうまでもなく実際ライブ会場では、想像以上の迫力、最高のパフォーマンスでした。
Live in France (2011年録音)
アルバム "格闘弦 (11:11)" の発売を受けての世界ツアー、フランスでのライブ録音です。1曲目 HANUMAN から飛ばしまくる、私が体感したライブに最も近い、大興奮のライブアルバムです。荒っぽいギターサウンドが逆にアドレナリン分泌しまくり! 気づいたら部屋で一人ヘッドバッキングしていることもあります (笑)。
コーラスパートを観客が声援代わりに歌うのはよくありますが、ギターパートを歌うのはロドガブのライブだけではないでしょうか? 先月のライブでもこの収録と同じようにロドリーゴが TAMACUN のメロディを弾きみんなに歌うことを求めていた様子でしたが、戸惑ったのか結局歌ってる人はほとんどいなかったです (笑)。
世界一派手なリズム・ギター - Gabriela嬢 (2012-10-20)
百聞は一見に如かず
ということでまずはこの映像をご覧ください。
特にリズム・ギターを請け負っている Gabrielaちゃん、意味わかんねぇ(笑)。あの、ギターのボディー上で右手がタップダンス踊っているようなビートはいったいどうやってるんでしょう。。もしかしたらスパニッシュ・ギターの世界では当たり前のテクニックなんでしょうか。
いずれにしても、正確なピッキングで単音速弾きフレーズを引き倒す Rodrigo 、あらゆる手段でエモーショナルなリズムを刻む Gabriela 、この二人の相乗効果でこの独特の世界観が生まれていることは変わりないでしょう。
メキシコ・シティーでスラッシュ・メタル・バンドとして活動していたが芽が出ず、二人でアイルランドの首都ダブリンへ移り住みストリートミュージシャンを経てプロデビューしたとのこと。メキシコ出身でスラッシュメタル、ヨーロッパで名声を得る、という経歴もハチャメチャで(笑)、しかしそれもこの革新的音楽が生まれているバックボーンなんだろうと思います。
Live in Japan / rodrigo y gabriela
2008年に来日した時のライブ、アドレナリン分泌しまくりのものすごい盛り上がりが伝わってくる音源です。途中で コンバンワンワ
とGabrielaちゃんの日本語によるMCも入っていて、これがちょっとかわいい。
特典DVDで5曲演奏も見ることができます。うーん、もっと映像も見たい。
ギターアンプVOX Pathfinder 10 購入 (2012-05-07)
ギターアンプ "VOX Pathfinder 10" と愛器Fenderオールローズウッドテレキャスター
大村君の教則本購入後、愛器オールローズウッドテレキャスターを生音でペチペチ鳴らしていたらやっぱりアンプが欲しくなりました。最近のギターアンプはエフェクタ内臓などずいぶん高機能なものもたくさんあって迷いに迷いましたが、結果、もっともシンプルなこの VOXのPathfinder 10をAmazonで購入しました。視聴もしないでネット購入というのはちょっと不安もありましたが、このアンプに関してはどこのサイトでも褒めちぎっていて(笑)、低価格5,000円にも賭けの意味も込めて決めました。
結果、大満足です。何よりも素直なクリーントーンは、楽器本来の鳴りを聴かせてくれます。愛器のテレキャスはいつもフロントのハムバッカーしか使っていなかったのですが、セレクタをセンターにしてシングルコイルも加えてやると心地良いナチュラルトーンになりました。やっぱりシングルコイルがあった方がピッキングの微妙なニュアンスも表現できるんですね。
それと、Overdriveに切り替えると思っていたよりキツい歪みだったので驚きました。クリーントーンは最高、歪みは全然ダメ
、というネット評価でしたが、歪みもそれほどひどくはないですよ(笑)。
おまけで、
ZOOM DRIVER 5000
高校生の頃に購入したエフェクタ ZOOM DRIVER 5000 です。今回埃まみれだったこいつを復活させてみました。っていうか、こいつやっぱりすごい!モードを "STACK 1" にすると家に居ながらマーシャルアンプをガンガン鳴らしているような錯覚さえ憶えます。今はもう売ってないんじゃないでしょうか。
速弾きしなけりゃ意味がない - 大村氏の教則本でギター再チャレンジ (2012-05-03)
LIV MOON のギタリスト、大村孝佳氏。以前からライブDVD "LIV MOON CLUB SHOW 2011 GOLDEN MOON~月華月虹~" を観てて、その綺麗なフォームと正確なピッキングから、たぶん彼は毎日毎日地味で単調でつまらないトレーニングをひたすらやり続けたすごく真面目な人なんだろうと想像していました。
ギター力をイチから鍛え直す! 烈奏ギター道場~異種格闘技編~(CD付)
先月のLIV MOONライブへ行った後から沸々とロックギターへの思いが募り、たまたま本屋でこの大村君監修の教則本を見つけ思わず購入。ハードロック & ヘヴィメタルギター再チャレンジです。
ギター力をイチから..
と書いてありますが、初心者向けではなく、HR/HM中級者または上級者がもう一度基礎を見直しながら 速弾き を練習するための本だと思います。っていうか自分自身、ほとんどの譜例が付録CDのテンポで弾くことはできません(笑)。"昔はこれくらい余裕で弾けたのに~!" とムキになって弾いていたら腱鞘炎になりかけ、一週間弾くのを休まなければならない始末。。
改めて思うことは、特に Ex-13 息の長い速弾きの基本形、3notes per strings
や Ex-14 両手の持久力を要求される6連速弾き
など、エクササイズとはいえ音楽的にはまったく面白味の無いフレーズが多いことです。ゆっくり弾いたら本当にカッコ悪い、この手のフレーズはやはり速く弾かなちゃ意味がないんです。
昔マイケル・アンジェロというタッピング系速弾きのギタリストがインタビューで 速弾きはフィーリングが無いっていう人もいるけど、ジェットコースターに乗ったときのぶっ飛んだフィーリングは速弾きでしか表現できないと思うよ
というようなことを言っていました。やはり速弾きも音楽表現の一つなんでしょう。
あとがき
この教則本を購入してから3週間ほど経ちました。もう飽きたのか、それとも諦めたのか、、今はジャズのツー・ファイブフレーズを練習することが多くなりました。。昨日も本屋で布川俊樹さんの ジャズ・ギター虎の穴 コード・ソロ完全征服への道 という教則DVDを見つけてしまいました。っが、ちょっと待て!お前はこの手の本やらDVDをいくつ持ってるんだ! お前が下手なのは教材のせいじゃない! お前の問題なんだ! といい聞かせて、手に取ったそのDVDを棚に戻しました。。
最後に昔先輩から教わった、気楽にピッキング練習ができる譜例?を紹介します。
左手で E のパワーコードを押さえ右手で軽くミュートしながら、一定のテンポでかつ音の粒が揃うように心がけて練習します。メトロノーム記号も掲載していますが無視して結構です。自分の好きなというかできるスピードで弾いてください。ま、最初はゆっくり慣れてきたら速くっといったところでしょうか。
"気楽に" というのがポイントで、気合入れてよーし!練習するぞ!とメトロノームの前に座って、、というのではなく、上述の 一定のテンポでかつ音の粒が揃うように
がある程度できるようになった後は、例えばテレビを見ながらとか、頭は別のことを考えててもいいから手だけ動かすといった練習方法です。継続は力なり
と云われていますがこれだったら続けられそうじゃないですか?
LIV MOON / CLUB SHOW 2012 "Synphonic Moon"
~ 3.3 white night ~ / ~ 3.4 black night ~ (2012-03-05)
2012年3月3日、4日の2日間、LIV MOONのワンマンライブ、CLUB SHOW 2012 "Synphonic Moon"へ参戦してきました。いやぁ、楽しかった!ベタな言い方ですが、やっぱり生は迫力が違う!
ライブに行けば印象も変わって好きなナンバーも増えたりするだろうと思っていましたが、その代表が Amen! でした。単調な8ビートでアルバムのオープニングナンバーとしては無難だな、などと生意気なことを考えていました。ライブでは先ず真っ白な照明を後ろから浴びたAKANEさんのシルエット姿に息を止められ、続く重厚な8ビートで完全に曲の世界に引き込まれてしまいました。昔ドラマーの友人が 上手い人は8ビート叩くだけでもメチャメチャかっこいいんだ
と言っていましたが、それを思い出しました。
両日ともライブのラストナンバーだった The Last Savior、特に2日目ではその盛り上がりは今までにない昂りを経験しました。AKANEさんも超ノリノリ本当に楽しそうで、これまたベタな言い方ですが、観客の僕らと境界が完全になくなったような気がしました。終わった後は本当に来てよかったと思えるライブでした。
唯一心残りなのは、2日目に途中でどうしても我慢できなくなってトイレに駆け込んだことです(笑)。開演前からちょっとヤバいかな?と思っていたけどまぁ最後まではもつだろうと高を括っていました。甘かったです。。大好きな ESCAPE のイントロが始まったとき "こ、こここ、これを、、 き、聴き終わっ、、たら、、(苦)" と意を決してその場を離れました。。おかげで後方の全体を見通せる一段高いベストポジションから、ライブ後半では入口近くの、柱が邪魔で西脇さんと大村君が全然見えない場所からの参戦になってしまいました。
1日目は握手会、2日目は2ショット撮影会にも参加し、AKANE LIV さんを間近で見ることもできました。ほんと顔ちっちぇぇ~(笑)!「ありがとうございます。また明日、、楽しみにしてます。。」それが握手しながら僕が口にできた唯一の言葉でした。緊張もしていましたがそれ以上に、勝手がわからないライブハウスでオロオロしていたし、知ってたけど公演中は終始立ちっぱなしという状況で疲れ果ててしまったんですね。1日目、ホテルに戻ってから「長野県から来たんです!」とか言えばもう少し話できたかもなぁ、などと握手した時のことを何度も想い帰していました。