いつも新鮮 - マリーンのジャズアルバム (2007-09-02)
ファンとはわがままなもので、自分の好きなアーティストがずっとそのままで在り続けてほしいと願うものです。アーティストも人間で成長し変化し続けることはわかっていてもそれが自分の好みに合わなくなったら去ってしまいます。
マリーンの歌声はずっと変わりません。成長していないということではありません。私のマリーンの大好きなところが今も昔もずっとそのまま変わらずに在り続けてくれているんです。特にアコースティックサウンド中心のジャズ系アルバムはサウンドの古臭さも感じることなく、聴く度にいつも新鮮な印象を受けます。
既に廃盤になっているアルバムもありますが、中古CD屋さんやYahoo!オークションなどで購入できることがあります。私の場合、学生時代に渋谷、自由が丘、横浜の中古CD屋さんを回りつづけてやっとのことで「朝日のごとくさわやかに」を探し出しました。
また、マリーンのアルバムすべてについては、マリーンのサイトでジャケット写真付きで紹介されています。
ジャズ&アウト / マリーン meets 本田雅人B.B.Station
- Sing Sing Sing
- It's Magic
- You'll Never Get To Heaven
- Can't Take My Eyes Off Of You
- Cafe Style
- Tennessee Waltz
- Dazzle The Night
- Left Alone
- I Was Born To Love You
- In The Quiet Blue
本田雅人率いるビックバンドとの競演で、メジャーレーベルからの発売は16年振りとのこと。CDジャケットの帯にあのマリーンが帰ってきた!
と書かれており、これはファンとしてちょっとムッとしてしましました。だってマリーンはずっと精力的に活動し続けていたんですから。
ノリノリの8ビートで聴ける4曲目Can't Take My Eyes Off Of Youは、切れのあるホーンセクションが最高に気持ちいいです。また、クイーンのI Was Born To Love Youもいかにもビックバンドジャズといったアレンジで楽しく聴けます。
一番好きな曲は、本田雅人オリジナル曲Cafe Styleです。とても愛くるしいメロディーラインで一度聴いたら頭から離れません。
What's New ?
- SPAIN
- IT'S MAGIC - from the film "Romance On The High Seas" -
- SOMETIMES WHEN WE TOUCH
- NEW YORK STATE OF MIND
- WHAT A DIFFERENCE A DAY MADE
- WHAT'S NEW ?
- HERE'S THAT RAINY DAY
- WITHOUT YOU
- WHAT A WONDERFUL WORLD
- BEI MIR BIST DU SCHON
- 'ROUND MIDNIGHT
- OVER THE RAINBOW
- HAPPY TALK
来日20周年記念として発売されたアルバムです。選曲も普段ライブでリクエストが多かったものからだそうです。
歌詞付きのSPAINはこのアルバムで初めて聴きました。一度だけマリーンのライブで聴いたことがあります。CDよりもずっと、超ハイスピードでド迫力の演奏でした。
アルバムの中では、なんと言っても12曲目OVER THE RAINBOWでしょう。できれば大音量で聴きたい曲です。ピアノをバックに静かに歌いだし、どんどん盛り上がっていき、クライマックスではまるで目の前でミュージカルが繰り広げられているかのような壮大なスケールで曲が閉じられます。マリーンは本当にすごい歌手だとこの曲を聴く度に思います。
朝日のごとくさわやかに
- MY FAVORITE THINGS
- IN A MELLOW TONE
- ALL OF ME
- SOFTLY, AS IN A MORNING SUNRISE
- SOLITUDE
- ROUTE 66
- I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN
- SIDE BY SIDE
- MOONLIGHT IN VERMONT
1985年、ニューヨークにてフランク・フォスター・ビックバンドとレコーディングしたスタンダード集です。
苦労して見つけたCDなのに他のマリーンのCDと比べると部屋のBGM的にしか聴いてないなぁっとちょっと反省...。スタンダードをスタンダードらしく演奏していてくつろげます。
MY FAVORITE SONGS
- LULLABY OF BIRDLAND
- MY FUNNY VALENTINE
- FOR ONCE IN MY LIFE - ALL THE THINGS YOU ARE
- MEDITATION
- PEOPLE
- SATIN DOLL
- YOU'LL NEVER KNOW
- THE SHADOW OF YOUR SMILE
- SWEET SERENADE
- ALFIE
1982年に来日したシェリー・マンのトリオと共演したスタンダード集です。
私が初めて買ったマリーンのCDがこの「マイ・フェイバリット・ソングス」です。
3曲目が大好きでよくこのトラックだけを聴くことがあります。バラード調のFOR ONCE IN MY LIFEからミディアムテンポのALL THE THINGS YOU AREへ、トランペットのソロからそのままのテンポでまたFOR ONCE IN MY LIFEに戻ります。再びテンポを落としてのラストはマリーンらしい熱唱ぶり。これ一曲でマリーンの大好きなところすべてが聴くことができます。
フラプラファン必見のライブDVD - Fried Pride Live In New York & Tokyo (2007-07-21)
Fried Pride Live In New York & Tokyo
2枚組みのDVDで、DISK.1はニューヨークBlue Note、DISK.2は東京 渋谷クワトロでのライブ収録です。DISK.1にはフライドプライドのお二人によるコメンタリーも楽しめます。
DISK.1 ニューヨークBlue Note
DISK.1のニューヨークでのライブ演奏は正直面白くないです。横田さんも本調子ではないし、何よりも客のノリが悪くライブが盛り上がらない。
しかし、音声をオーディオコメンタリーに切り替えると、一変。すごく楽しいです。ライブ映像を見ながらフライドプライドのお二人が、この演奏についてや、横田さんが当日ビビリまくっていたこと、Shihoさんの化粧の秘密(?)など、いろいろと話してくれています。よこちゃんのファンはほとんどがおっさんですよね
と言うShihoさんに対して横田さんが、いえ、若い男性の方もいらっしゃいます
などの笑える会話は、ファンとしてもお二人をとても近くに感じることができて、うれしい限りです。
横田さんについては、ブログや雑誌のインタビューでのShihoさんの発言から、音楽に対して非常に厳しく、ライブのリハーサルやレコーディングの時はすごく怖い人なのだそうです。だから普段の二人はよそよそしい関係なのかと勝手に想像していましたが、なんだ普通に仲いいんじゃん
と、これまた勝手に、安心しました。ただ、横田さんがご自身の演奏を聞きながらここでこんな風にやるのがいいですねぇ!
とか、これがギターらしい表現なんです!
などと仰られているのを聞くと、心底ギターという楽器を愛している人なんだなぁということはすごく伝わってきました。
DISK.2 渋谷クラブクワトロ
そしてDISK.2。フライドプライドらしいライブです。っていうか、俺が聴きに行ったときよりずっと盛り上がってるじゃねえか!
と嫉妬してしまうくらい、カッコいい演奏が収録されています。
観客全員にコーラスを歌わせてShihoさんがその上にスキャットで乗せるというアイデアは、フラプラライブの定番になっていますが、やはりいいです。ベタなことを言いますが、客席とステージに壁がなくなり全員がひとつになる、一番興奮するときです。私が聴きに行ったときはCLOSE TO YOUでそれを体験しましたが、このDVDでは、WORDS WTIH WINGSで聴けます。たとえノリノリの曲でも鳥肌が立つくらい感動します。
そして、ラストのLA LA MEANS I LOVE YOU。観客へ感謝の意味を込めて、Shihoさんが何度もI love you
と繰り返し、最後の最後ではマイクなしで、歌うのを聴くと、ジーンと涙が溢れてきます。
あぁ、やっぱりまた行きたいなぁ。松本に来ないかなぁ(笑)。東京まで行くか。待てよ、ここからだと、東京も名古屋もほぼ同じ距離だから、むしろ選択肢が増えたことになる。よしライブスケジュールを毎日チェックしよ。こういうライブスケジュールにこそRSSを使うべきだと思います。
それにしても、DISK.1のコメンタリーでShihoさんがメイクについて話していたので、どうしても気になってしまいます、目が。確かにアイシャドウが奥の奥まで入ってそう。描くとき怖くないのかなぁ、と男は思ってしまいます。
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番外:ショボイ今のDVD環境
DVDはプロジェクタとスクリーンを買ってから存分に楽しもうと、引越してからまともにDVDを見れる環境になっていません。しかし、無性にフライドプライドのライブDVDが見たくなり、隣の部屋にある14インチのテレビデオを引っ張り出しきて、半ば無理やり、DVD鑑賞を実現させました。
明らかにテレビが小さ過ぎですが、遮光カーテンで暗室にすれば、集中して見ることができて、まぁ、耐えられないというほどではありません。
ウェスの初録音 - The Wes Montgomery Trio (2007-07-16)
昨日、安富祖貴子さんに関しての記事を掲載しましたが、その後、気分が完全にJAZZモードになり、夜通しJAZZを聴いていました。
いろいろ聴いていもやはり最後に行き着くのはいつもウェス・モンゴメリーですね。
The Wes Montgomery Trio
インディアナポリスを訪れたキャノンボール・アダレイがウェスの演奏を聴きレコード会社に紹介したのが、初レコーディングのきっかけだったと言われています。このとき使用したギターとアンプはケニー・バレルから借りたもので、なんでも飛行機嫌いだったウェスは自分の楽器を飛行機に乗せたくなかったという説があります。
ずっと前から持っていたCDなのですが、ほとんど聴いていなかったので改めて聴いてみました。
固めのトーンでやたらと深くリバーブのかかったサウンドに違和感を感じますが、ケニー・バレルの楽器をウェスが弾いているという知識のおかげで、むしろ、貴重な録音だと、得した気分になります。
他のウェスのアルバムと比べると正直ちょっと物足りなさを感じてしまいますが、ユニークな、誰が聴いてもウェスにしか聴こえない、フレージングは健在です。バックグラウンドミュージックとして気楽に聴けそうだなと思いました。
これがデビューアルバム? - 安富祖貴子「魂/Kon」 (2007-07-15)
アルバム「マブイのうた」を聴いて大好きになった安富祖貴子さん。仕事から帰るとまず、アンプの電源を入れ、この安富祖貴子さんを聴きながら、ビールをプシュッ
と...、とやるのが平日深夜の私です。
ただ、このCDを買うきっかけは岡安良明さんが参加していることだったこともあり、他のアルバムには岡安さん、いないんだよなぁ
っと買うのを躊躇していました。しかし、今日デビューアルバム「魂(Kon)」を聴いてみて、やっぱりかっこいいです!ためらっていた自分が馬鹿でした。
魂/Kon 安富祖貴子
- 参加アーティスト
- 安富祖貴子, 井上陽介, 安井さち子, 知念嘉哉, 川嶋哲郎, 金子雄太
- トラック
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- ワーク・ソング
- アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー
- ヒア・カムズ・ザ・サン
- エヴリシング・マスト・チェンジ
- マイ・フェイヴァリット・シングス
- ジャスト・ライク・ア・ウーマン
- スムース・オペレーター
- アイ・ラヴズ・ユー・ポーギー
- マイ・ベイビー・ジャスト・ケアーズ・フォー・ミー
- ヒーロー
- モーニン
- テネシー・ワルツ
このパンチの効いた声を聴くと、とてもデビューアルバムとは思えません(笑)。ジャズを歌い続けて何十年は言い過ぎですが、貫禄十分の歌いっぷりです。
ただ、ラストナンバー「テネシー・ワルツ」は、この歌いっぷりが災いしてクドさを感じてしまいました。セカンドアルバムの7曲目「A Lover's Concerto」では、肩の力を抜いてリラックスした歌い方で聴いていても心地よかったのですが、こんな風に歌ってほしいなぁと個人的には思います。
CDブックレットの解説には、これまでの安富祖貴子さんの音楽活動についても多くが書かれています。大学を卒業後、ピアノ講師をしながらホテルラウンジでの弾き語りをはじめ、ラテン音楽、スタンダード、沖縄の歌への幅を広げる。そしてなんと地元のミュージカルなどの各種イベントで舞台監督や音楽監督、CD製作のプロデュース、女性ヴォーカリスト指導まで務めたりと、やっぱりベテランなんじゃん(笑)。
ただ、本格的にジャズを歌い始めたのは、05年3月にM&I社長の助言があってからとのこと。本当にごく最近からジャズに接するようになったんですね。ん?ということは、ジャズ歴(?)は私の方が上なのでは(笑)。
Can't Take My Eyes Off Of You - 君の瞳に恋してる (2007-06-09)
いろんな人がカバーしている曲ですが、原曲は67年にフランキー・ヴァリのオジリナルとして全米4位を記録したもので、ボーイズ・タウン・ギャングによるディスコ・ヴァージョンが有名だそうです。私の場合は4,5年前に車のCMで使われた、トミー・フェブラリーが歌ったもので知りました。
たくさんのアーティストがカバーしていて、いろんなアレンジを楽しめる曲の一つです。
いろんな「Can't Take My Eyes Off Of You」
ジャズ&アウト / マリーン meets 本田雅人B.B.Station
- 本田雅人率いるビックバンドとマリーンの競演。ノリノリの8ビートでとにかくかっこいい!
What a Difference... / Eldissa
- ボサノバ風アレンジ。とても安らぎます。
ミュージックリーム / Fried Pride
- ギター & ヴォーカル & パーカッションによる、ここで紹介しているCDの中で一番ブッ飛んだアレンジです。
Tommy february6
- 「ズンッ、ズンッ、ズンッ」という打ち込みベースドラムが中心の曲はあまり好きではないのですが、CMで流れていたこの曲のメロディーがずっと耳に残っていたので買ってみました。