エンターテイナー Kristin Chenoweth (2009-06-07)

ミュージカル "Wicked" の初代グリンダ役、Kristin Chenoweth (クリスティン・チェノウェス)。人気海外ドラマ "gree" でもコミカルで可愛らしい人柄が印象的でした。

YouTubeの動画:"Kristin Chenoweth - The Girl in 14G" へ
アパートの部屋番号14G(14階-G)に引っ越してきたけど、13階にはオペラ歌手、15階にはジャズ・シンガーが。うるさくって寝れやしない!と歌っているそうです。一人三役を歌い分ける彼女のショーは本当に楽しいし、何よりもその技術に感服させられます。彼女こそエンターテイナーでしょう。

天性の声と、並々ならぬ努力で得たであろう確かな歌唱力、さらにはご自分の "売り" を的確に把握しているから、こんな楽しいショーが提供できるんでしょうね。

Kristin Chenoweth の音楽CD

ご本人名義の音楽CDは、現在以下の4枚です。(2013年2月11日 更新)

Let Yourself Go With Rob Fisher and the Coffee Club Orchestra

2001年発表、初の本人名義のアルバム。フルオーケストラをバックに、"一昔前" 的な、ジャズ風の曲調のミュージカル・ナンバーにオリジナルも加えた、彼女のコミカルな人柄がそのままの、楽しいアルバムです。冒頭で紹介した動画 The Girl in 14G もこのアルバムに入っています。

As I Am

2005年発表。私が最初に買った、かつ一番お気に入りのアルバムです。ミュージカル "Wicked" のCDや上述のコンサート映像から、「ずっとこんな調子だったら聴くのも疲れそうだなぁ」と恐る恐る買ってみました。結果は至って普通(?)、スローバラード中心のポップスアルバムでした。最初は物足りなさを感じましたが、一曲、一曲、丁寧に歌い上げる彼女の歌声はまさに天使の声です! UPON THIS ROCK のどこまでもどこまでも上がっていく高音は必聴です。

ボーナストラックの Taylor, The Latte Boy は、YouTubeの動画でも観ることができます。観客の反応から楽しい曲なんだろうなぁっとわかったのですが...、何を言っているのかわからないのが悔しいです。

Lovely Way to Spend Christmas

2008年発表のクリスマス・ソング集。季節ものだし..、と思って買うタイミングをはかっていたこのアルバム。ドラマ "gree" で歌う彼女を観て "やっぱりいいなぁ!" と、結局、季節関係なく買ってしまった(笑)。

聴いているだけで顔がほころんでくる美しいナンバーが詰まった1枚です。カーペンターズの Sing や ルイ・アームストロングの What A Wonderful World もあり、クリスマス時期にしか聴けないと思っていたら大間違いです。

Some Lessons Learned

2011年発表のカントリー・ミュージック・アルバム。Kristin は終始ナチュラル・ヴォイスで歌い上げています。彼女のソプラノ・ヴォイスも好きですが、ノリノリでワイルドに歌うこの声も今では大好きです。ドラマ "gree" で彼女を知った人はこのアルバムから入るのがおすすめ。

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気になるミュージカル - "サンセット大通り" (2009-05-24)

"サンセット大通り" は、1948年に公開されたハリウッド映画で、1993年にアンドリュー・ロイド=ウェバーによってミュージカル化された作品です。ちょっと調べた限りでは日本語による上演は行なわれたことはないようです。 2012年6月16日より赤坂ACTシアターにて日本初上演。(2012年2月10日訂正)

後述のDVDを観てから、とても魅力的な音楽が頭から離れず、理解半分のまま輸入版のCDを聴いていました。今日、ハリウッド映画 "サンセット大通り" を観てそのストーリーをちゃんと(?)知ることができました。改めてオリジナル・キャスト・レコーディングのCDを聴くと、ますますこのミュージカルへの関心が止まらなくなりました。

ネット検索すると2005年にこのミュージカル版 "サンセット大通り" が映画化されるというニュースがあったそうです。その話はボツになっちゃったのかなぁ...。

[DVD] ロイヤル・アルバート・ホール セレブレーション

このミュージカル作品を知るきっかけになったDVDです。

アンドリュー・ロイド=ウェバー50歳の誕生日に開かれたリサイタルです。豪華ゲストが勢揃い! みたいなキャッチコピーが書かれていますが、日本で名前が知られているのはサラ・ブライトマンぐらいだし、国内版DVDにもかかわらず歌詞対訳も曲の解説もまったくない、ちょっと不親切なDVDです。でも、パフォーマンスは最高です。自分が知らないだけで出演者はやっぱり超一流なんですね。

[CD] Sunset Boulevard (1993 Original London Cast)

国内版も発売されたようですが、今となっては入手困難のため、私は泣く泣く輸入版を買いました。分厚いブックレットは、歌詞だけでなく台詞や場面設定に関する記述まであり、ほとんど台本です。しかし当たり前ですが、それらすべては英語で書かれていて、自分はそれら全部を読む気力がありません...。

I am big. It's the pictures that got small など台詞の大部分が原作と同じなんですね。原版ハリウッド映画のシーンを思い出しながら聴くとますますこの音楽の説得力が増します。

アンドリュー・ロイド=ウェバーのほかの作品 "ジーザス・クライスト=スーパースター" や"エビータ" からも、この人の着眼点はいつも共通したものがあるなと思いました。

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レント オリジナル・ジャパニーズ・キャスト・レコーディング (2009-05-10)

レント オリジナル・ジャパニーズ・キャスト・レコーディング
ブロードウェイミュージカル "RENT" は、CDやBDを何度も何度も、暇さえあればというくらい聴きこんでいます。そのため、台詞もほとんど憶えているレベルも超え、英語が話せるわけでもない自分が輸入版のライブパフォーマンスのディスクの英語もそのまま聞き取るほどです。

でもやっぱり、日本語の歌詞にはかなわないと思いました。言葉が頭に直撃するというか、自然に台詞とメロディがそのまま飛び込んでくるというか、なんと言うか、、わかってもらえませんか?(笑)

ただこのCD、たった3曲しか入っていないのが残念です。今年2009年8月にブロードウェイ・キャストの来日公演があるけど、やっぱり日本人キャストの "RENT" ももう一度、いや、何度も観たいです。詳細は未定ということですが、来年2010年秋、日比谷シアタークリエにて上演決定だそうです。

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ミュージカル "ウィキッド" 観劇 (2009-05-10)

母の日ということで母親をミュージカル観劇に招待しました。

演目は劇団四季による、ブロードウェイ・ミュージカル "ウィキッド"。音楽的にも視覚的にも豪華絢爛といった感じで、初めて観劇する母親にも大いに楽しんでもらえるだろうと思い選びました。結果、楽しんでくれたようです。特にグリンダ役の沼尾みゆきさんが大ヒットらしく、歌を習っている母親は「私にもあんな風に歌えるかしら」などと歌や声の発声のことばかり。いや...、ストーリーも面白かったでしょ?

誰も知らない、もう一つのオズの物語

ちょうど1年前に観劇して以来、大好きなミュージカルの1つでした。今年2009年9月6日に東京の電通四季劇場 [海] においては、千秋楽を迎えるということで、とても残念です。人間の普遍的なテーマを取り扱っているから再演も確信しています。これから先もずっと上演し続けてほしいです。

アメリカ童話 "オズの魔法使い"、日本ではジュディ・ガーランド主演の、名曲 Over The Rainbow を生んだミュージカル映画として知られています。その登場人物の良い魔女と悪い魔女は実は大親友だった、という物語です。

"オズの魔法使い" では、いかにも "魔女" らしい醜い老婆の悪い魔女は、実は誰よりもやさしくそして自分の信念を貫く強さを持った素晴らしい人です。たとえみんなを敵に回しても自分は正しいと思う道を進むと歌う Defying Grabity のシーンは何度観ても鳥肌が立ちます。

また、「脳みそ溜め込んで嬉しがるのは馬鹿」と歌うフィエロの振り付けに案山子ポーズが垣間見えるなど、ウィキッド観劇前に、ぜったい映画 "オズの魔法使い" は観ておくべきです。2つの物語の接点がたくさん見つかり、より楽しめると思います。

"ウィキッド" のCD紹介

[CD] ミュージカル「ウィキッド」劇団四季版
Defying Grabity は聴くたびにあの、高さ5メートルまで一気に上昇し上下から照らされる照明に浮かぶエルファバを思い出します。プログラムのそのシーンの写真を観ながら聴くと、また観に行きたい衝動に駆られます(笑)。
[CD] ウィキッド オリジナル・ブロードウェイ・キャスト
Popular を歌うグリンダ役Kristin Chenowethが超可愛い。それもそのはずで、ほとんどの楽曲は、この配役が決定した後に書かれた曲だそうです。どの曲もキャストの持ち味を最大限に生かした曲となっているなと感じます。
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ミュージカル観劇レポート - "春のめざめ" (2009-05-05)

2009年5月2日、劇団四季によりミュージカル"春のめざめ"が開幕されました。

今までは正直、みんなそうしてるし...、とスタンディングオベーションしていました。今回は初めて自分の意志で立ち上がり感謝の気持ちで拍手させてもらいました。

テーマは"性"?

この作品が注目されることの要因の1つに"性"のテーマがあるけど、実はそれだけじゃない... などの前評判は聞いていました。しかし、"性"が注目されてもしょうがない。こんな直接的な表現だったなんて...、インパクトは大きかったです。戸惑ってるのは自分だけなのかと周りに座ってる人の表情を伺いそうになりました(笑)。

確かに"性"だけではありません。自分にも経験のある、肉体的変化・精神的変化への戸惑い、それによって起こる不安や怒り。表現が直接的だからなお、"自分だけじゃなかったんだ"と胸を撫で下ろすことができ、忘れかけていたあのころの気持ちが今になって救われました。

あと、まったく納得できない理由で罪を負うことになった主人公メルヒオールの気持ち、Totally Fucked。あれは思春期だけのことじゃなく大人になった今でも、何度も感じる気持ちです(笑)。"マジでファック!"と曲が終わった途端、「おっしゃー!」と、も~のすごいストレス発散になりました。

しきたりが存在しない演出スタイル

演出のマイケル・メイヤーは、今回は「しきたりが存在しない」と説明する。通常のミュージカルでは、歌が物語を進行する役割を担わなければならない。ところが、同作品ではミュージカル・ナンバーが歌われる間、劇中の時間の流れは止まる。

劇団四季ミュージカル"春のめざめ"プログラムより

歌は登場人物の内面を表現し、ミュージカルが敬遠される原因ともいえる不自然な"歌う台詞"は、この作品には存在しません。劇中、"この先公むかつく!"と思った次の瞬間、照明が切り替わり、内ポケットからハンドマイクが取り出され、ロック・シンガーと化した登場人物が胸の内をさらけ出す、といった表現です。

映画"シカゴ"のヒロイン ロキシー・ハートの幻想として音楽が現れる手法と同様に、ミュージカルになじみのない人でも絶対楽しめる作品だと思います。

[CD]春のめざめ オリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤

RENT観劇での反省を生かし、ミュージカル観劇前にストーリーや楽曲など得られる情報は事前に得ておく方が、自分にとっては楽しめると考え、このCDもチケット購入後すぐに聴きました。

ロック・ミュージカルと言われているわりには楽曲に攻撃性はなく、正直音楽的には物足りなさを感じています。しかし、観劇後家に帰って改めて聴くと、劇中の特にTotally Fuckedの興奮が甦ってきました。ミュージカル・ナンバーのCDってやっぱりそういう楽しみ方なんですね。

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